今回の旅の第一目的は、ローヌ・アルプ地方のTain-l'Hermitage という町でビストロを経営する友人夫妻を訪ねて、私のお友達が作るお料理を食べることでした。
まぁ、ここにたどり着くまでにかなり寄り道してしまいましたけどね。(笑)
彼らのお店のことはちらりと以前も記事にしたのですが、(その時の記事はこちら )彼らのお店は晴れて今年のフランス版のミシュランガイドブックに掲載され(星付ではありませんが)、以前にもましてお店も繁盛しているようです。
私は今回の旅行を決めてから(と言っても10日前くらい)、彼女に連絡して私達の席を予約してもらいました!
店内はこんな感じで割りとカジュアルな雰囲気です。
席数はマックスで18席と言ってました。
お友達には今夜はお任せのディナーを作ってもらうことに。
まずはおつまみのイベリコ豚の生ハムを。
私はカツオのたたき、アボカド添え。
もう1ヶ月以上前の話なので、付け合せのスパイスが何だったかも忘れてしまいました・・・。
でも、フレンチ風のカツオのたたき、とっても美味しかったです。
生魚がダメなKのために、ウサギのリエットを作ってくれました。
ちょっと味見しましたが、新鮮なお肉なので臭みはまったくなし。
また、パサパサすることもなく、しっとりしていて味もしっかりしていました。
下戸な私達ですが、友達の旦那さまがお料理に合わせたワインをペアリングしてくださったので、ちょびっとづつ(3啜りくらい。笑)試しましたよ。
こちらは、私のお料理に合わせたらしく、白ワインでした。
こちらは、クリーミーなグリーンピースのスープ。
カリカリのクルトンと白ねぎ、そしてカリカリに仕上げたイベリコ生ハムがトッピングで乗っていました。
こちらも白ワインで頂きます。
3皿目、リードヴォー(子牛の胸腺肉。北米ではSweetbreadと呼ばれます)とムースロンと呼ばれる野生のきのこ。
程よく脂が乗っていて美味しかったです。
選んでくださったワインはこちら。
ロゼのような色なので、普通の人ならロゼワインというところでしょうが、友達の旦那さんいわく、「ロゼワインというのは、決められた種類のぶどうや醸造法で作られたものを言うのだけど、これは厳密に言えばロゼじゃないけど、ロゼワインの造り方をまねて作られたワイン」なのだそう。ややこしいですね。
メインのラムソテー、春キャベツとアスパラガス添え。
ラムもすごい新鮮でまったく癖がなく、結構レアだったけどレアが苦手なKも美味しくぺろりと食べてしまいました。
そして、カラトリーはさすがのラギオール!
こちらは赤ワインにて。
見ていただいてお分かりのように、あまりお料理にソースが使われていません。
素材の良さを重視して、なるべくシンプルでかついくつかの素材の組み合わせで味のハーモニーを作るという感じ。
バンクーバーのレストランで言うならば、私の好きなKitsilano Daily Kitchen系ですね。
お友達いわく、最近のフレンス料理のトレンドは昔のようにバターやソースたっぷりではなく、ソースはほんの少し、あるいはまったくつけないレストランも多いそうです。
そして、「フランス料理といえばソースが勝負という感じだったから、それがいいことが悪いことかは判らないけれど」とも言っていました。
でも、これだけのお料理を食べても全然胃がもたれなく、最後までお料理が楽しめるので、私はこの方が好きだなぁ。
デザートの前のフロマージュ。
旦那さんがこれに合わせたワインを持ってこようとされてましたが、もう私は結構千鳥足だったので辞退しました。
でも、すべてのワインを合わせてもグラスに1杯ほどだったんだけどね。(笑)
お友達のお店から歩いて数分のところに本社がある、世界一流の製菓用チョコレート、ヴァローナのチョコレートを使ったフォンダンショコラとイチゴシャーベット添え。
濃厚だけど、程よい甘さで美味しかったです。
ルバーブのピュレとフロマージュブラン。クランブルとイチゴのトッピング。
このルバーブ、甘酸っぱさの加減、パーフェクトです。
いくらでも食べれそうでした。Kも私もこちらのほうが好きだったかも。
お友達のビストロは、以前からも人気のお店だったのですが、ミシュランガイドブックに掲載されてからはさらに、国外からもTVの撮影に来られたり、フランス全土で販売されているワインとグルメの雑誌にも特集されたんですよ~。
ロバートパーカーさん特集だったこの雑誌に載ってます。
彼女と私が出会った頃は彼女はまだ20歳で、お互いのぼんやりとした将来の夢なんかを話し合ったりしていたのに、彼女はその後夢をどんどん実現していって、日本から遠く離れた日本人があまりいないこの土地で母としてもシェフとしても頑張っている姿に胸が熱くなり、もう号泣してしまいました。
こんなに成功していても、「これもすべて、娘さんの面倒を見てくれている義母さんや一緒に頑張ってくれている旦那さんのおかげ」と、とても謙虚な彼女。
旦那さんもフレンドリーだけど、シニカルなジョークを話すホスピタリティ精神にあふれた素敵な方です。
こんな魅力的な彼らでお料理も美味しいとなると、このお店のファンにならない訳がない!
事実、ご近所さんはもちろん、遠くからいらっしゃるリピーターも多く、(しかも著名人も沢山!)そしてしょっちゅう来られるので頻繁にメニューを変えなくちゃいけないと言っていましたよ。
私だって、このお店がアメリカのベリンハム辺りにあったら、月1くらいで通っちゃうよ。
この日は平日だったので、お友達夫婦とは彼らのお店がお休みの週末にまたこちらに戻ってきて会う約束をして別れました。
6 件のコメント:
あぁぁぁ、のせぞさん、私達夫婦だったら最低2本はボトル空けてるわぁ〜。素晴らしいお料理にまた又素晴らしいワインのペアリング、、、あの絶妙さを楽しめないなんて、本当に飲めない人って凄く損していると思うわ(爆)。私も何時の日か、このお店に行くのが夢。フランスの雑誌や国外のプレスにも紹介されて、増々お店のファンが増える事でしょうね。今やこれ程のシェフなのに、彼女の謙虚さにも感動します。フランス料理で黒い食器を使うのって、目に新しいですね。少し和のインフルエンスもあってとても素敵です。私もこのお店がベリンハム辺りにあったら、毎回のせぞさんに運転してもらって月1行きたいですよ(笑)。
はるばる海を越えての再会、お友達も嬉しかったでしょうね。号泣の気持ち、わかります。
そしてお料理の数々、フランス料理も進化していますね~。ワインは料理があってこその味わい。ローヌワイン、私も大好きです。
Jennyさん:
本当に、ワインの品揃えを得意とするところでわざわざお料理のペアリングもしていただいたのに、ワインに関するコメント無しでスミマセン~(涙)
こうなったらJenny家に弟子入りするしかないですね(笑)
お友達の旦那さんは、忙しくなると「もうレストラン業は辞めて違うことをする!」って言い出したりするらしくて、お友達にも「このレストランがいつまで続くか分からないから友達(←私のこと)には店が繁盛してるとか言うんじゃない」って言われたとか(笑)、あとは「アメリカ人のお客さんが来ると、見慣れない食材とかチャレンジもせずに残すくせに、わざとらしく大げさに『こんな美味しい料理は生まれて初めてだ』とか言う」って言って、物まねするのが凄い面白いナイスなキャラなんですよ(笑)
そういえば、黒いお皿、ちょっと和風のテイストですよね。さすがジェニーさん、見るところが違いますね~。
Cecileさん:
私の方は感無量って感じだったのですが、お友達も同じように思ってくれていたのなら嬉しいなぁ。
最近のフレンチは、結構日本の食材や調味料を使ったフュージョンが人気急上昇らしいですよ!
Cecileさんもローヌワインお好きなんですか?この時いただいたワイン、すべてローヌワインだったのですが、飲みやすくて美味しかったです(って合計でグラス1杯くらいしか飲んでないくせに!笑)
のせぞさん素敵なお友達がいますね。ブログ読んでいたら私も胸が熱くなっちゃって涙目になってしまいました。
ローヌ・アルプ地方ってスキーリゾー地ですよね??違ったかしら...思いっきりスキーをした後お友達のお店でフルコース&ワインをいただきたいわ。
しっぽさん:
もうね、こんなに心が綺麗な人っているの!?って言うくらいいい人たちで、しかもVIP扱いしてくれちゃって、私という人間はそれに見合う価値があるのかしら?と思ってしまいます。
そうそう、ローヌ・アルプ地方にはスキーリゾートもありますし、Tain-l'Herminageからジュネーブへも車で2時間くらいなんですよ~。
次回の旅の際には是非!!
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